「つくる人に、物語がある。つかう人に、物語が生まれる。」

今から800年ほど前、鎌倉時代に中国から伝わった彫漆工芸品の影響を受けて、寺院の儀式具や調度品に木彫りの後、漆塗りをほどこし中国風に作ったのが始まりと言われています。その後、時代とともに茶道具や生活実用品を作るようになりましたが、技法は古来の製法と変わらず、刀痕の味を生かして花鳥などの題材をレリーフ状に彫刻した後、漆塗りを何回も繰り返して仕上げた堅牢な漆工芸品です。
(昭和54年に伝統的工芸品に指定)
箱根の豊富な樹種が持つ自然の色合を生かして、幾何学紋様を作り上げたものが寄木細工の始まりです。この技法は江戸時代末期に箱根畑宿の「石川仁兵衛」が創作したと言われています。当初は、乱寄木や単位寄木文様が主流でしたが、機械や加工方法の発達とともに、現在では緻密でさまざまな模様の寄木細工が作られています。
この技法は国内唯一でオリジナリティの高い伝統工芸技術です。
(昭和59年に伝統的工芸品に指定)
古い時代は箱根山の木材を利用して木地のまま器物を作っていましたが、相模漆の産出とともに漆塗りが加わり、今日の小田原漆器が誕生したと言われています。優れた挽物技術で木地を作り、トクサ(植物)などで磨き上げた後、ケヤキ材の木目の美しさを生かすため、生漆を何回も摺り込む摺漆手法に特色があります。
盆、皿、汁わん、茶托、重箱、茶びつ、飯器などがその代表的な工芸品です。
(昭和59年に伝統的工芸品に指定)
秘密箱の起源は明確ではありませんが、現在も引き継がれる仕組みの秘密箱は、今から百年以上も昔、1894年(明治27年)頃に箱根湯本の大川隆五郎によって創始されたと言われており、その伝統的なスタイルの秘密箱は、考案者の名前をかりて「大川式秘密箱」と呼ばれています。指物技法でパズル的な機構を組み込み、天地が解らないように工夫した箱で、特定の面を押したり引いたりして順序よく操作すると、初めて開けられる小箱です。

組合・団体名
神奈川県中小企業団体中央会(KOUGEI EXPO in KANAGAWA)
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